572 名前:549=559 投稿日:02/10/23 01:21 ID:???

何時も控えめな榊さん。そんな彼女の心を開くきっかけになるのは、神楽とマヤー・・・

「まさか本当にマヤーが来るなんて、大した猫だぜ」
「うん・・・」
「今は元気か?こっちに来た時は、衰弱していたって聞いたけど」
「大丈夫。今ごろはちよちゃん家で元気に走り回っていると思う」
「それは良かった!仔猫だから心配していたんだ」
「ありがとう」
「でもさぁ・・・マジな話するけど、マヤーは特別天然記念物なんだろ?」
「ああ、それは分かっている・・・」
「疑っているつもりは全然ないんだけどさ、ただ、その・・・」
「・・・・・・(無言のまま)」
「やっぱり、役所に届け出をした方が・・・」
「分かっている・・・」
「でもなぁ・・・あれだけ懐いているのを見たら、その、何ていうか・・・」
「そのことは、ちよちゃんも気にしてくれている」
「(心配そうな表情で)分かるんだぜ、お前の気持ち」
「・・・マヤーは、命がけで来てくれたんだ。だけど、こんないい方は思い上がりかもしれない。
ああ、そう思われても構わない・・・私を信じて、来てくれたんだと思う。だから、そう・・・
私もマヤーを信じたい。それこそ私も全力で、いや命をかけて、マヤーに応えてあげたいんだ!」
「榊・・・そうだよな、アタシがバカだったよ」
「・・・どういうことだ?」
「一瞬でもお前を疑ったこと、ごめんな」
「そんな、原因は私にあるのだから・・・」
「良いって、気にするな!」

573 名前:549=559 投稿日:02/10/23 01:23 ID:???
>>572
「あっ、アイツだ。おーい!」
「何だよ神楽・・・榊さんこんにちわ」
「今ちょっと話していたんだけどさ、アンタの意見を訊こうと思って」
「意見・・・って何?」
「マヤーのことなんだけどさ、飼っても大丈夫だよな?」
「お前が話してくれた猫のこと?大丈夫っていわれても、特別天然記念物なんだろ??」
「(意味深な笑顔で)だーかーらー、榊は真剣なんだよねー」
「無断で飼ったら犯罪だぞ」
「そこを何とか・・・ならないか?」
「(呆れた表情で)何とかっていわれても、どうすれば・・・」
「・・・あれは、雑種だ」
「榊?」
「なるほど・・・あの猫は雑種だよね、榊さん」
「うん、雑種だ」
「どういうことだ?」
「ボンクラーズでも、この意味は分かるだろ〜」
「何か引っかかるいい方だな」
「つまり、他人を傷つけたり殺めたりしてないし、榊さんは真面目な人だし、マヤーは雑種だし、
本当の友達なら・・・許容範囲はオーバーしているけど、一生で一回きりだよね?」
「うん、約束する」
「それって、飼っても良いんだよな?」
「そういうこと(神楽の頭をなでる)」
「なっ、何だよー!アタシは子供じゃねーぞー!!」

「マヤー、ありがとう・・・」

・・・マヤーは雑種です。誰が何といおうが、榊さんのマヤーは雑種です。はい。